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《箱根駅伝》駒澤・青学・東洋の“学生記者”が熱弁する、選手たちの“知られざる素顔”とは?「“優勝”の勝ち記事が書きたいです!」 

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荘司結有

荘司結有Yu Shoji

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photograph byNanae Suzuki/Yuki Suenaga

posted2022/01/01 17:05

《箱根駅伝》駒澤・青学・東洋の“学生記者”が熱弁する、選手たちの“知られざる素顔”とは?「“優勝”の勝ち記事が書きたいです!」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki/Yuki Suenaga

左から、花尾恭輔(駒澤)、近藤幸太郎(青学)、石田洸介(東洋)

青山スポーツ編集長の石岡さん(3年)の注目は岸本大紀

 青山スポーツ編集長の石岡亮さん(3年)は岸本大紀(3年)がイチオシ。1年生で2区に抜擢され、日本人区間最高の1時間7分03秒を叩き出した衝撃デビューは、記憶に新しい。

「田澤選手(駒澤大)のような27分台前半というタイムは持っていないにしろ、駅伝に出た時のレースプランの組み立て方や勝負勘がいつもすごいと思います」

 昨季は疲労骨折など度重なる故障に悩まされ、学生駅伝をすべて欠場。補欠に入っているが、当日変更で昨季の雪辱を果たせるか、期待が懸かる。

「互いをイケメンと言い合って…」取材時の秘話

 近藤や志貴ら新戦力の勢いもさることながら、主将の飯田貴之(4年)や高橋勇輝(4年)、湯原慶吾(4年)の4年生トリオも見逃せない。湯原は1区、高橋は6区、飯田は補欠だが、当日エントリーで変更される可能性は高い。山口さんは特に、飯田への並々ならぬ思いがあるといい……。

「受験生で模試の結果が絶望的だった時、気分転換に行った世田谷ハーフで飯田さんが優勝したのを見て、私も頑張ろうと思えたんです。勝手に感謝していますし、取材できたのが夢のようでした」

「昨年の春には、飯田さんと湯原さんの対談取材を担当しました。お互いの第一印象を『イケメン』と言い合っているのが最高でしたね(笑)。レースではクールな印象ですが、学生らしい一面もあるんだなと思いました。4年生同士のタスキリレーが見られたら『胸アツ』です……!」

 青学大が優勝すれば、PDFで号外を出す予定。昨季は全日本、箱根ともに4位、今季も出雲、全日本が2位と、なかなか優勝の二文字が刻めていない。

「正直に言えば、そろそろ白星とか優勝の文字がデカデカと載る『勝ち記事』が書きたいですね」(山口さん)

3)東洋 「編集部でも話題になった」選手とは?

◆◆◆

 駒大と青学の「二強」を追う、東洋大。2014年の総合V以降、ゴールテープから遠ざかっている。

「宮下(隼人・4年)選手や松山(和希・2年)選手など、本調子でなかった選手も復調していると聞きました。出雲、全日本で育った新戦力と、復活したエースたちが組み合わされれば、上位に食い込むレースができると思います」

 そう力説するのは、東洋大学スポーツ新聞編集部の水越里奈さん(3年)。

 昨季、今季と新型コロナの影響で対面はおろか、Zoom取材も叶わず、「Googleフォーム」を使ったアンケートで、選手の状態を図ってきたそうだ。アンケートでの回答をきっかけに注目するようになった選手がいるというが……。

「蝦夷森(章太・4年)さんです。アンケートの自由記述欄にいつも必ず『取材、発信してくださりありがとうございます』と感謝の言葉を書いてくださるんです。編集部でも話題になりましたし、人として尊敬できる選手だなと思いました!」

【次ページ】 新聞発行を禁止された大学も…学生記者たちの闘い

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