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《箱根駅伝》駒澤・青学・東洋の“学生記者”が熱弁する、選手たちの“知られざる素顔”とは?「“優勝”の勝ち記事が書きたいです!」
posted2022/01/01 17:05
text by
荘司結有Yu Shoji
photograph by
Nanae Suzuki/Yuki Suenaga
例年多くの観客でごった返す大手町で、大学名を叫びながら号外を配る学生記者たちの姿も、残念ながら見ることはできない。活動を自粛せざるを得ない大学新聞部の記者たちは、どんな思いで箱根路を見届けるのだろうか。
優勝候補筆頭の駒澤大、青山学院大、東洋大の学生記者たちに、同世代から見た“推し”の選手や、取材で得た小ネタ、そして気になるライバル校などを聞いてみた。
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1)駒澤 陸上班チーフの注目は新矢&佃の“4年生コンビ”
「私たちの代で優勝するなんて、本当に恵まれたタイミングだったと思います。優勝が決まってすごく嬉しいと同時に、号外作るから年始から忙しくなる……という気持ちもありましたね。後期の試験勉強返上で作っていたと思います(笑)」
そう話すのは、前回優勝校の駒大スポーツ新聞、通称駒スポ編集部で陸上班チーフを務める黒岩美彩紀さん(3年)。前回も現地取材はできなかったが、うれしい悲鳴を挙げていたと振り返る。
黒岩さんが注目するのは、新矢連士(4年)と佃康平(4年)の4年生コンビ。主将の田澤廉(3年)ら下級生が中心のエントリーの中で、4年生はこの二人だけだ。
「私が1年生の時から取材してきた分、最高学年の二人に有終の美を飾ってほしいという気持ちはありますね。下級生が注目されがちですが、4年生が人一倍熱い思いを持って臨んでいることは取材でも強く感じています」
12月29日に発表された暫定の区間エントリーでは、新矢は7区、佃は補欠に入っている。脇を固める「いぶし銀」の走りを期待したい。
駒スポ箱根号の見出しは「闘志を燃やす 九州男児花尾」
次期陸上班チーフとなる清水呼春さん(2年)がキーマンに挙げるのは、同学年の花尾恭輔(2年)。全日本駅伝8区で青学大・飯田貴之(4年)との息詰まる接戦を制してダブルピースでフィニッシュ、全日本連覇の立役者となった。
「どの駅伝でも必ず笑顔でタスキを受け取る花尾選手は、チームメイトや視聴者に元気を与えている存在だと思います。SNSでのかわいらしいという評判通り、話すとほんわかしていてかわいいのですが、言葉の端々から負けず嫌いな性格が伝わってくるんです」