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「ロッカールームの中での出来事を話したくはない」いつも物静かなメッシに“最後にムカついた相手は誰?”と聞くと… 

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posted2021/12/15 17:01

「ロッカールームの中での出来事を話したくはない」いつも物静かなメッシに“最後にムカついた相手は誰?”と聞くと…<Number Web> photograph by L’Équipe

バロンドール授賞式の壇上で、終始穏やかに受賞を喜んだメッシ。最高栄誉の賞でさえ、自然体で受け入れている

5.自由について

――あなたにとって絶対的な自由とは何でしょうか?

「プレーに関しては、僕にはポジションにこだわらずに、常に自分の好きなところに動ける自由がある。どの監督も、相手ディフェンスを崩すのに最もいいと僕が思うところに動く自由を与えてくれた。

 ピッチの外での絶対的な自由は家族と過ごすことだ。妻と子供たちと親密な時間を過ごすことが僕の自由だ」

――あなたはしばしば自分の殻に閉じこもり、試合前も試合中も周囲で起こっていることに無関心であるように見えます。それはプレッシャーを感じているからなのでしょうか?

「今はそんなことはない。僕もずいぶん長い間プレーしてきたからね。プレッシャーを感じているかどうかはわからない。どちらかと言えば然るべきときに然るべき結果を得なければならないという義務感が強い。でもいつも喜びを感じながらプレーしているし、常に落ち着いてはいる」

――2009年のマンチェスター・ユナイテッドとのCL決勝(5月27日、2対0でバルセロナの勝利)では、小さなあなたが大きなエドウィン・ファンデルサールに対してヘディングシュートを決めました。自分に限界を設けないことは大事だと思いますか?

「あれは特殊な状況だった(微笑)。試合のあの場面だから、あのプレーができた。シャビが僕にクロスを送ったのは、僕が自分の身長以上の高さでも頭で合わせられることを知っていたからだ。練習で彼はそういうシーンを何度も見てきたし、僕らは幾度となくロッカールームで話し合った。でも彼も僕も、まさか試合で僕が本当に頭で得点するなんて、まったく想像していなかった。そしてそれは思いもよらない特別なゴールになった。まさに信じられない瞬間の本能的なプレーだった」

――当初あなたは左サイドでプレーし、その後、ペップ・グアルディオラ監督のもとで《偽の9番》のポジションを与えられました。そしてMSN(メッシ=スアレス=ネイマール)の時代には、より大きな自由を得ることができました。バルサの最後の数年とPSGに移籍してからは、プレーを構築するためにより低い位置から動き始めています。あなたの本当のポジションはどこになるのでしょうか?

「僕はスペースをうまく活用するために、試合に応じてポジションを取っている。大概は右サイドにいることが多いが、最後はゴール前でボールを受けることもよくある。最近では攻撃の構築やチームでボールをコントロールして数的優位を作るために、後ろに下がったりもしている。いずれにせよそんな風にピッチの上で気持ちよくプレーしているよ」

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