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レアルの18歳日本人・中井卓大が「写真撮ってよー!」 無邪気さと表裏一体な《CLを含めた超シビアな競争》の舞台ウラ
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2021/11/10 11:03
UEFAユースリーグでベンチ入りした中井卓大。マドリー下部組織での日々から、日本を代表するフットボーラーとなれるか
両チームのグループ写真。この中で将来CLを戦っている選手はどのくらいいるのか――と想像しました。
ベンチに控えていた中井が取った行動とは
マドリーの監督は、フベニールAの監督を務める、エルナン・ペレス。マドリーの右サイドを任されたのはカスティージャ登録のピーター。高速ドリブルから相手の股を抜くなど、テクニック系のドリブラーでした。
シャフタールのキャプテンはボランチのハルコ。2センターバックの間に降りてきてボールを受けると、歩きながら前進するなど、独特の雰囲気を醸し出します。マドリーも対処に苦労し、シャフタールがボールを握ります。
前半も中盤を過ぎる頃になると、マドリーのトップ下の選手かボランチの一枚がマンツーマン気味に対処すると、マドリーが優勢に押し始めました。
両サイドから攻め込むマドリー。なおセンターフォワードはフベニールB登録で17歳のゲレーロ。父親はアスレティック ビルバオやスペイン代表でも活躍したフレン・ゲレーロという親子鷹です。
この試合サブスタートとなった中井は、後半途中にアップに出る場面はあったものの、出場機会は訪れませんでした。
ピッチ内に目を移すとマドリーのキャプテンがボランチとして、長短のパスでゲームを組み立てます。ポジション的には中井がチーム内競争を繰り広げる相手とみられます。
58分、左サイドのオスカルがドリブルで切り込みそのまま打ったシュートで待望の先制点が生まれました。なおトップ下のブルーノはすでにトップ登録されていて、中井と同じ18歳です。
中井を含めた出場のなかった選手は、ゲーム後のピッチでランニングなどトレーニングを行なっていました。
CLで独特な雰囲気だったシャフタールの20歳ムドリク
ユースリーグの試合終了後、ベルナベウに移動して、チャンピオンズリーグのR・マドリー対シャフタール戦の撮影ポジションにつきました。
目の前ではシャフタールがアップを繰り広げています。やはり、数時間前に見たユース年代と見比べると、体の作りから全く違って見えました。
その中でどちらかといえば華奢に見える20番の選手、ミハイロ・ムドリクが目につきました。シャフタールでは珍しい金髪のせいかとも思いましたが、俊敏性、ボールタッチなど何か独特なものを感じました。ムドリクは15歳からシャフタールの下部組織で育ち、今季のCLプレーオフでは相手のオウンゴールを誘発したとのこと。クラブの期待を一身に受けている選手でしょうか。