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レアルの18歳日本人・中井卓大が「写真撮ってよー!」 無邪気さと表裏一体な《CLを含めた超シビアな競争》の舞台ウラ 

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中島大介

中島大介Daisuke Nakashima

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photograph byDaisuke Nakashima

posted2021/11/10 11:03

レアルの18歳日本人・中井卓大が「写真撮ってよー!」 無邪気さと表裏一体な《CLを含めた超シビアな競争》の舞台ウラ<Number Web> photograph by Daisuke Nakashima

UEFAユースリーグでベンチ入りした中井卓大。マドリー下部組織での日々から、日本を代表するフットボーラーとなれるか

 キックオフ直前、両チームのブラジル人ビニシウスとドドが健闘を誓い合います。また、ビニシウスやアラバは神に祈りを捧げていました。

 前半は今季絶好調のビニシウスを中心に撮影に臨みました。ゲーム序盤から、サイドだけでなくゴール前の方まで切り込んで守備ラインを乱していました。

不仲が噂されたビニシウス&ベンゼマが今や……

 開始早々、モドリッチがボックス内でシュートのチャンス。これはGKに弾かれます。シャフタールのGKは199cmのトゥルビン。こちらもムドリクと同じく20歳で、すでにウクライナ代表デビューもしています。

 ビニシウスがサイドから切れ込み、ちらりと振り向くとそこにはベンゼマが走り込んできます。2人のワンツーからさらにチャンスをつくりました。昨季は、ベンゼマからのビニシウスへの不満が報道されたこともありましたが、今は、お互いを理解し合うベストパートナーになっています。

 スピードに乗り、ピッチを切り裂くビニシウス。

 ベンゼマも前線だけでなく、色々な場所に顔を出してボールを受けます。その流れの中からベンゼマが抜け出しボールを呼び込みます。一度は相手にボールを奪われますが、間髪入れずにかけたビニシウスのプレスが相手のミスを誘い、ボールを奪うとゴール前でフリーのベンゼマにパス。難なくボールを押し込んだベンゼマは、ビニシウスとゴールを喜びます。

 やはりマドリーの選手個々のクオリティーは高く、ボックス内でクロースがボールをキープすると、シャフタールの選手の出足が一瞬止まってしまう瞬間もありました。

 ただ、そんな中でもマドリーが完全優位で攻め立てていたわけでもなく、イタリア人のデゼルビ監督率いるシャフタールは鋭いカウンターを主体に、マドリーゴールに迫っていました。そして39分、マドリーゴールを揺らしました。

 1-1のまま迎えた後半、本来なら引き続きマドリーを中心に撮影できるポジションに移動予定でしたが、ムドリクを撮影してみたくなり、そちらに寄ったポジション取りをしました。結果、ビニシウス、カゼミーロ、ベンゼマの見事なパス交換からのゴールを遠くから見つめることになってしまいましたが……。

 ただ、抜群の加速力でトラップ1つで、ムドリクがカルバハルを抜き去るシーンを間近で撮影できました。飛ぶように走るムドリクと、カルバハルの“やられた”という表情が印象的でした。またセンターに寄ってパスを受けてはボールを散らすようなプレー、シュートまで持っていく積極性も印象的でした。

【次ページ】 ベルナベウのスタンドから拍手が湧き起こった

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