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『ディエゴを探して』母国の愛と期待を一身に受けて。英雄マラドーナの知られざる素顔。 

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ジョン・カビラ

ジョン・カビラJon Kabira

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posted2021/09/22 07:00

『ディエゴを探して』母国の愛と期待を一身に受けて。英雄マラドーナの知られざる素顔。<Number Web> photograph by Sports Graphic Number

『ディエゴを探して』藤坂ガルシア千鶴著 イースト・プレス 1870円

「マラドーナ、マラドーナ、マラドーナ、マラドーナ!? 来た!?」。'86年メキシコW杯準々決勝、アルゼンチン対イングランド、テレビにかじり付いていた僕らはNHK山本浩アナウンサーの伝説的実況に酔いしれた。

 やってくれたぜ! イングランドの選手がまるでスローモーションのようにもたつく中、疾風のごとく突き進む。そして滑り込むようにゴールを決めた!

 その7年前の'79年Wユース決勝、国立競技場のメインスタンドで観ていた僕の前でソビエトに駄目押しの3点目を決めたマラドーナ! 帰宅後に知ったのだが、アルゼンチン優勝の笛が吹かれた直後、バックスタンドで観ていた弟の慈英はピッチに飛び込み、マラドーナ、ラモン・ディアスと抱き合っていた。なんて奴だ。嘘のような本当の話。

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