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野茂英雄が大谷翔平の“二刀流”を「応援しているんです」と語っていた理由…自身の高校時代は「プロは絶対無理やわ」と危機感を抱いていた
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byKazukiaki Nshiyama
posted2021/08/31 11:04
8月31日で53歳となった野茂英雄。MLBの舞台で堂々と投げるマウンドでの姿は日本の野球界に大きな影響を与えた
<名言6>
僕は大谷君の二刀流、応援しているんです。
(野茂英雄/Number861号 2014年9月18日発売)
◇解説◇
2013年、大谷翔平は「二刀流」を掲げてプロ野球界に飛び込んできた。投げては最速160キロ、打ってはしなやかさと圧倒的なパワー……そんな溢れんばかりの才能を引っ提げていたとはいえ、当時はその“両方”を担うことへの懐疑的な声も少なくなかった。
そんな大谷の前人未踏の挑戦を支持していた一人が、MLBへの道を開拓した野茂だった。トルネード投法という独特のフォームで大活躍した“革命家”が大事にしたのは、「夢」であった。
「プロである以上、観客に夢を与えることが一番です。これまで誰もできなかったことができている。まさに夢です。それだけで素晴らしいことだと思います」
「数字もきちんとついてきていますし、ピッチャーとしても野手としても、もっともっと活躍できるし、活躍してほしいと思っています」
この年、11勝&10本塁打を記録した大谷はNPB史上初となる「2桁勝利・2桁本塁打」を達成。16年には投手と指名打者でベストナインをダブル受賞した。そして満を持して渡ったMLBの舞台でも、私たちの想像を超えたプレーを見せつけている。
ひょっとしたら、野茂は今の大谷の活躍をすでに見抜いていたのかもしれない。
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