甲子園の風BACK NUMBER
〈次戦は大阪桐蔭〉投手への未練を捨てて… 小学校の頃は捕手だった後輩の球を受ける立場になった“近江の要”のアツい物語
text by
間淳Jun Aida
photograph byGetty Images/Kyodo News/JMPA
posted2021/08/22 17:03
近江高校で投手から捕手に転向した島滝悠真。大阪桐蔭相手にもそのリードは光るか
無駄な経験なんてない……次戦は大阪桐蔭戦
さらに、7回。無死一、二塁で、初球の直球を右翼へ弾き返す適時二塁打。3安打4打点の活躍に「配球面で自分の考えていることと、相手の捕手が考えていることが合うようになりました。きょうの試合でも多かったです。次に何が来るか分かるようになったと思います」と自信をにじませた。
多賀監督も「2人の投手をしっかり引っ張って頼もしかった。バッティングもすさまじくて、甲子園でも成長を感じる」と称えた。
2年前の投手ではなく、捕手で聖地に帰ってきた島滝は、打撃でも好リードでもチームを勝利に導いた。
「小学校から知っているので、山田と甲子園でバッテリーを組めたのはすごくうれしいです。その時は自分が投手、山田が捕手。今は逆になりましたが」
見える景色が180度変わった「近江の要」は、無駄な時間や経験がないことを聖地で証明し、23日の大阪桐蔭戦に挑む。
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