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Jをめぐる冒険BACK NUMBER
堂安律「点を取るべきやつらが、取ること。それに尽きる」頼れる金メダル宣言…初戦で“4年前の再現ゴール”を
text by
飯尾篤史Atsushi Iio
photograph byGetty Images
posted2021/07/17 06:01
2017年U-20W杯の初戦、南アフリカ戦で決勝ゴールを挙げた堂安律。東京五輪でも勝利に導くゴールを誓う
東京五輪で堂安に託された背番号は、10番――。言うまでもなく、エース番号である。
背番号に特別なこだわりがあるわけではない堂安にも、特別な思いを抱かせる。
「日本でオリンピックが開催され、そのときに24歳以下でいられるという幸運な巡り合わせ。さらに、日本サッカー協会から10番まで与えられるなんて、これほど幸せなことはないし、名誉なこと、光栄なことだと思っています。その一方で、やっぱり重圧や責任を感じますし、日本の10番を背負って戦う覚悟を持たないといけない。緊張感はさらに増しましたね」
だが、その緊張は決して悪いものではない。それこそが、自身を駆り立てることを堂安は知っているからだ。
「いろいろな人の声、いろいろな人の期待、バッシングも含めて、それが僕を強くさせてくれた(20歳からの)3年間だった。そういう声はすごくありがたいですし、いい声も悪い声も全部、自分の力に変えてオリンピックを戦いたいと思っています」
頭と心の整理は自分でやるしかない
U-20ワールドカップを経験した堂安にとっても、オリンピックは現時点でのキャリアにおける最大の舞台となる。だが、特別な準備をするつもりはない。
「やるべきことは変わらないと思っています。技術もフィジカルも、この1カ月では変わらない。今までやってきたトレーニングが最高の結果を導き出すと思っているので。あとは心の問題が大きいです。平常心でやろうと思っても、普段どおりにはできないもの。気持ちは高ぶると思うので、今できるのは、心を整えることだと思っています。
日本代表のトレーニングで身体を整えることはできても、頭と心の整理は自分でやるしかない。自分にプレッシャーを掛けながら、掛けすぎず、自然体で。それが一番難しいんですけど、緊張感を楽しむことができれば、本番でいいプレーができるんじゃないかと思っています」