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女子サッカー“国内公式戦がない”? 「100%五輪のため」田中美南27歳が“短期の海外移籍”を選んだワケ
text by
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph byGetty Images
posted2021/06/17 17:01
女子サッカー日本代表候補の田中美南は、「五輪のため」に短期での海外移籍を決断した選手のひとりだ
なでしこのW杯優勝に憧れて……
94年生まれの田中は、11年W杯優勝、12年ロンドン五輪銀メダルを憧れの目で見てきた。
「漠然と見ながら、将来的にはああいう立場でやりたいなって思いました。優勝してかっこいいな、と。正直、(19年に)W杯で外れるまでは、やることをやっていれば、代表に選ばれるだろうと思っていたので、自分から代表に入りたいからこうするっていうのを言ってこなかったんです。
でも、実際に外れてみて、周りの応援してくれる気持ちとか声とかが直に届いて。そういう人たちのためにもでかい舞台でやらなきゃ、そこで感謝の気持ちを伝えたいなっていう気持ちが強くなった。そう思った頃からオリンピックのために、代表のためにとずっと言い続けてきたんです。今、自分の中では五輪が一番大きいですね」
目標のために、自分を有言実行タイプに変えた。敢えて発言し、行動に移す。プレッシャーもかかるし、リスクもあるだろうがそれでも能動的であろうとしている。
長い間、日本で結果を出してきた。今年は自ら求めて海外で勝負もした。実戦も積んだし学びもあった。もちろん、それだけでなく結果も出した。18日、田中に吉報は届くはずだ。