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初めてワクチンを接種した日本人アスリート? イスラエル帰りの野瀬将平に聞いた異国の感染対策と「紛争」
text by
米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph byShohei Nose
posted2021/06/01 17:00
ハポエル・クファルサバ(イスラエル)のチームメイトと写真に収まる野瀬将平
「僕が今まで日本で育って、当たり前だと思っていたことが、世界から見ると当たり前じゃないんだなと、すごく感じました。バレーでもそうですが、生き方だったり、宗教の考え方だったり……。
イスラエル人のチームメイトと話していた時に、『日本のパスポートはどこにでも行けるからいいよね』って言われたんです。僕は、パスポートを持っていたら海外に行けるのは当たり前だと思っていたんですけど、彼らは移籍したいリーグがあっても、国交の問題などで行けない国がある。『あ、そうなんだ!』と初めて知りました。
そういう感覚をいろんなところで感じましたね。僕が今まで当たり前だと思っていたものが、実はとても素晴らしいものだったんだと知って、だから、いろんなことに感謝をするようになりました。日本はご飯もおいしいし、安全で、爆弾が降ってくることもない。いい国で生まれたな、と本当に思います」
野瀬は今シーズンも海外に出て、さらなる成長や新たな価値観との出会いを求める。
2017年に起きた九州北部豪雨の復興支援のためにクラウドファンディングやバレーボール教室を企画するなど、もともと行動力に長けていた野瀬が、海外での経験を糧に、この先どんなことに挑戦するのか、ますます楽しみになった。
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。