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レアルへ移籍? ムバッペが語る兄貴分ネイマールへの敬愛「彼が僕を助けてくれたのを絶対に忘れない」
text by
パスカル・フェレPascal Ferre
photograph byL’Équipe
posted2021/05/13 17:00
4年目にして抜群のコンビネーションを見せるムバッペとネイマールのコンビだが、今季のCL準決勝では不発に終わった
――ピッチ上ではよく会話を交わしますか?
「今はお互いをよく理解しているから以前ほどではないね。ただ、どちらかが相手の弱点や穴を見つけたときにはすぐに伝えているし、思ったようにプレーができないときもどうすればいいか話し合っている」
――ふたりのコンビは理論上さらに進化できるのではないですか。とりわけゴール前の決定力に関してですが。
「まだ持てるポテンシャルの70~80%しか発揮できていない。成果はあげているが、もっとできる。僕らに関してある種の不満があるのは分かっている。たとえ僕自身は『そう悪くはないな』と思っているにせよ」
――どこをさらに高めていきたいですか?
「この3年半はどちらかが怪我をしている時期が長くて、ふたりともトップコンディションでプレーする時間があまりなかった。そのうえシステムも4・3・3や4・4・2、3・5・2と目的に応じてしばしば変わった。ただ、トーマス・トゥヘル前監督は、僕らの補完性を常に気にかけていて、効果的にプレーができるように近くでプレーすることを求めた」
ネイマールと共にプレーするコツ
――ネイマールのように個人的な爆発力を持つ選手の傍らでプレーするのは難しくはないですか?
「(微笑んで)彼に何か言うことがあれば、公衆の面前ではなく個人的に話すよ。さもないと大事件になるだろう。ただ、彼と一緒にやる限りは、受け身の傍観者になってはいけない。さもないとあっという間に置き去りにされてしまう。最大限の注意力と集中力が求められる。つまりネイとプレーする際には、スターティングブロックに常に足をかけて、いつでもスタートできるようにしていないと彼の爆発的なスピードについていけない。どんなときでも動ける状態にあるようにする。
でもそれは彼が目の前にいる選手に気を取られて、僕を見ていないからではない。彼は僕がどこにいるかを知ったうえで、ボールを渡す前に相手と遊ぶことがよくあるからだ。結局のところ彼には決定力があるから、どんなプレーも自由自在だ。簡単に勝てる場合を除いて……。そんなときには派手なプレーをしたがる。6対0とリードして彼がコーナーフラッグ付近でボールをキープしても近づく必要はない。行ってもボールをパスしてはもらえないから(笑)」
――彼があなたを進歩させたという意識はありますか?