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日本でも配信が決定、韓国女子ゴルフツアーの魅力って? 難しいコースに20歳前後の若きスターが揃う【10人の“モデル”も】
text by
キム・ミョンウKim Myung Wook
photograph byGetty Images
posted2021/04/07 17:01
昨年の韓国女子ツアー開幕戦「KLPGAチャンピオンシップ」で初優勝を飾った2000年生まれのパク・ヒョンギョン
そして韓国女子プロゴルフ協会が主導し、2009年からスタートさせた「広報モデル」の登場も大きい。確かな実力と高い人気を誇るプロを毎年10人を抜擢し、ツアーのPR活動を行うというもの。ファンと交流イベントやジュニアのゴルフクリニックなどを行い、シーズン開幕前には各メディアを通して紹介される様子もゴルフファンの楽しみとなっているのだ。
過去にはイ・ボミ、キム・ハヌル、アン・シネらが韓国で広報モデルとして活動。17年からはオンライン投票で選ばれる仕組みを作り、選手とファンの距離を縮めることに成功している。
協会が“女子ゴルフ界のアイドル”を作りあげることで、注目度を高めた。日本ではなかなか考えにくい試みだが、見られることを意識したプロフェッショナルな姿勢がスポンサードする企業やファンに受けているのかもしれない。
世界のツアーとして発展させていく
そして最後に特筆しておくべきは、KLPGAは今年から新たに会長が変わったことだ。KLPGAでトーナメントも開催しているハナ金融グループのキム・ジョンテ会長が、第14代KLPGA会長に就任した。
そこで語った言葉が力強い。
「KLPGAを世界一のツアーにするため、国際的な競争力を持たないといけない。韓国の選手がアジアの中心にならなければならない。インドネシア、台湾、タイ、ベトナム、シンガポールなどたくさんの人たちと緊密な関係を築いていく」
韓国女子ツアーの“世界化”をどのように推進していくのかについても「国内の試合だけでなく、今後は台湾、シンガポール、タイ、中国などで行うだろう。KLPGAが主管となり、アジアだけでなく、世界のツアーとして発展させていきたい」と語っている。
つまり、今は米女子ツアーが英国やアジアで開催されるのが“常識”となっているが、いずれ韓国女子ツアーを世界各国で行うという構想だ。
確かに世界のツアーで活躍する韓国選手が多ければ、そうした施策が出てきてもおかしくはないだろう。日本女子ツアーの盛り上がりを尻目に、韓国女子ツアーは世界に目を向け始めている。
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