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2年連続Bクラス、順位予想も「近年でワースト」… 舞台裏で見守るファイターズ広報が信じる「心が躍る要素」とは 

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高山通史

高山通史Michifumi Takayama

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posted2021/04/02 11:00

2年連続Bクラス、順位予想も「近年でワースト」… 舞台裏で見守るファイターズ広報が信じる「心が躍る要素」とは<Number Web> photograph by KYODO

好機に凡退し、悔しい表情を見せる日本ハム・大田

 ファイターズは昨シーズン5位に終わり、2年連続でBクラスとあえいでいる。エース格だった有原航平投手がテキサス・レンジャーズへ移籍したことなどによる戦力ダウン、際立つような補強がないということを、順位予想の大きな理由としているケースが多かった。旧知の他球団の関係者と球場で雑談する際、順位予想の話題になると被害妄想かもしれないが、少し配慮されていると感じることもある。弱いと思われているのだろう。少しだけ、切ない。やはり開幕前の予想でも「優勝」していたいというのが、偽らざる私の本音である。

 この『NumberWeb』上のファンの方らへのアンケートでも、パ・リーグの最下位になると予想される球団の1位に支持されていた。誰でも、どのチームでもそうだろう。もちろん、上位に予想される方が、うれしいのも事実だ。

 ただ断っておきたい。低評価されている渦中のチームの末端にいる当事者の1人ではあるが、強く抗弁しようという気にはならない。強がりではなく、意外にもあっさり甘受できるものなのだ。低評価を下したスポーツ各紙の担当記者たちは少しバツが悪そうにしているが、それも少し申し訳ない。妙な情けは、不要である。

杉谷拳士「やっぱり見ますよ」

 この例年の順位予想という企画をどう捉えているのか、杉谷拳士選手に聞いてみた。

「目に入るので、やっぱり見ますよ。気にはなりますから。世間一般ではこういう評価をされているんだなぁ、と思うくらいしかないですね」

 評論家の方にとっても、順位付けというのは酷な使命であるとも推察できる。少しよそよそしい雰囲気になる方々もいるから、低評価すれば心苦しさもあるだろう。例年通り、温かく、厳しいプロの視点で注視してもらえたら幸いである。

【次ページ】 栗山監督が説いた「刮目相待」

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