森島さんとは……社長ですからね

――憧れの存在だった森島さんとは、今回移籍するにあたって、どんなやり取りがあったんですか。

「いや、特になかったですね」

――なかったんですか。

「もちろん、決まったあとは報告をしましたけど。まあ、森島さん、社長ですからね。アンバサダーをされていたときは、選手との距離が近かったけど、社長になると、同じ距離感ってわけにはいかないと思うんで。それこそ以前は家族のように話をしていたけど、社長という立場になってから、『家にご飯食べに行ってもいいですか』なんて簡単に言えなくなったし、逆に、社長がひとりの選手を自宅に招いて、特別扱いするわけにもいかへんやろうし。立場が上がれば上がるだけ、選手との距離が離れるのも当然やと思います。それでも、これまでサポートをしてもらったのは感謝してるし、最後は自分で決めたことなので」

2013シーズンの柿谷©Takuya Sugiyama

――寂しさは？

「今は、ゼロですね。発表したのが去年のクリスマスくらいかな。その頃にはもう吹っ切れていました。ウジウジしててもしゃあないし。自分が決めたことやし、奥さんや娘、次に生まれてくる子に、試合に出てかっこいい姿を見せたいし。奥さんも『好きなことを楽しくできる場所でやってほしい』と言ってくれて。ほんとに全面サポートでありがたいです」

レヴィーに一度突き放されたのは、僕が悪い（苦笑）。

――レヴィー（・クルピ監督）が戻ってきて、（大久保）嘉人さんも帰ってきて、セレッソの8番が再び輝ける舞台が整ったようにも感じました。それでも出ていくところに覚悟の強さも感じたわけですが。

「レヴィーは関係ないですよ。僕が結果を出し始めたのは、（セルジオ・）ソアレスのときやから。その後、再びレヴィーが監督になって（※ソアレスの前もクルピが監督を務めていた）。そもそも僕はレヴィーに一度、突き放されているし。まあ、あれは完全に僕が悪いんですけど（苦笑）」

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