自信と悔しさを持って臨むファイナルステージ

　黒後は、「こういう優勝がかかった大切な試合で、どれだけ自分たちのバレーをできるかが今日の勝負だったのかなと思ったし、そこが課題だとわかった。こういう場面で勝ち切れるチームが強い。そういうチームになれるように、またリーグ戦で頑張っていきたい」と気丈に語った。

　一発勝負の怖さ、悔しさを噛み締めた東レは、1月から再開されたリーグ戦で再び勝ち続けた。

　皇后杯後は、1本に対するこだわりや、当たり前のプレーの質を改めて突き詰め、攻撃のテンポを少し速めることにも取り組んできた。

　ファイナルステージ前日の19日に行われた記者会見で、越谷監督は、「あの1回の敗戦がどれだけ悔しかったかということを、選手、スタッフが認識しながら、そのリベンジをするために、毎試合必死に戦っていこうと、みんなで話しながらここまでやってきました」と語った。

　黒後主将の瞳にも、決意が宿る。　

「皇后杯が終わったあとの、やっぱり勝ちたかったなという思いと、そこで勝てなかった悔しさが、今原動力になっている。最後ああいう場面で勝つために必要なのは、やっぱりチーム力だと再確認できた試合だったので、選手、スタッフとよりコミュニケーションを密にとって、より堅いチームを作ろうと、ここまでやってきました」

　その成果を発揮するファイナルステージは20日に開幕する。21連勝の自信と、雪辱の思いを、最後の2日間にぶつける。