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工藤公康「体の感覚がなくなるまで」、江夏豊の鉄拳指導、藤田元司「辰徳、シャツを脱げ!」… 猛烈キャンプ伝説
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph bySANKEI SHINBUN
posted2021/02/09 06:00
2002年巨人春季キャンプ、鬼の形相で200球を越す投げ込みをする工藤公康投手
藤田監督はある晩、宿舎の部屋を突然訪ねて……
<名言2>
タツノリ、シャツを脱げ!
(藤田元司/782号 2011年7月7日発売)
◇解説◇
1980年のドラフト会議で、原辰徳は4球団競合の末、藤田の手によってくじを引き当てられ巨人に入団した。
キャンプで、学生時代に守っていたサードからセカンドにコンバートされ、慣れない二塁からのスローイングで肩を痛めてしまった。監督の藤田はある晩、宿舎の部屋を突然訪ねて、開口一番、冒頭の言葉を言い放ち、原を上半身裸にした。
「そうして黙って、持ってきた軟膏を僕の肩から、背中に自分の手で丁寧に塗ってくれたんです。それで『これで大丈夫だ』と言って、部屋を出ていった」と原は回想する。
このとき、「この監督のために働こう」と決意したとも語った。
「おかわりくん」の由来
<名言3>
ボクの好きな言葉はおかわりです。
(中村剛也/629号 2005年6月2日発売)
西武・中村剛也は、キャンプ時の朝の声出しでこんなふうに挨拶をした。これがニックネームである“おかわりくん”の由来である。