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工藤公康「体の感覚がなくなるまで」、江夏豊の鉄拳指導、藤田元司「辰徳、シャツを脱げ!」… 猛烈キャンプ伝説
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph bySANKEI SHINBUN
posted2021/02/09 06:00
2002年巨人春季キャンプ、鬼の形相で200球を越す投げ込みをする工藤公康投手
鉄拳とともにピッチングのイロハを叩きこんだ
<名言4>
俺は口は少ないけど、手は早いぞ。覚悟できるか。
(江夏豊/878号 2015年5月21日発売)
◇解説◇
1978年のキャンプで、当時広島の抑えのエースだった江夏は、異様なフォームでブルペンで投げこむ若者を見かけた。
入団2年目の大野豊だった。
「あの大野っていうのは、どうなの」と古葉竹識監督に尋ねた。
「いや、計算はしてない」
「なら、オレにくれる?」
江夏は大野を弟子にとり、正しいキャッチボールのやり方、膝の曲げ方、腕の振り方……鉄拳とともにピッチングのイロハを叩きこんだ。
のちに広島の大エースとなる大野は、江夏が育てたのだ。