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モーグル堀島行真23歳がW杯開幕戦1位でも“物足りない”理由とは 「次の優勝が総合優勝より大事」 

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矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

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posted2021/01/21 17:00

モーグル堀島行真23歳がW杯開幕戦1位でも“物足りない”理由とは 「次の優勝が総合優勝より大事」<Number Web> photograph by Getty Images

モーグル堀島行真は今シーズンのW杯開幕戦を制し、世界のトップ選手たちとさらなる成長を続けている(写真:昨年2月W杯ディアバレー大会)

モーグルには不要な「ダブルコーク」に取り組む理由

 今は浮き彫りになった課題を克服するべく、1月中旬からフィンランドで合宿を張り、大会仕様のコースでみっちり滑り込みをしている。新型コロナウイルス問題により国際間の移動には制約が多く練習にも影響があるというが、やれることを精いっぱいやってW杯に備えようとしている。

 困難な中でも貫ける前向きな姿勢を支えているのは、根っからのチャレンジャー魂だ。一昨シーズンには、従来の「コーク1080(斜め3回ひねり)」より回転数を1つ増やした大技「コーク1440(斜め4回ひねり)」に挑戦し、世界で初めて成功させた。昨シーズンは、モーグルの試合では使うことのない「ダブルコーク」をマスター。オフシーズンの昨夏には、ウォータージャンプで回転方向を逆にして3回ひねりまでできるようになった。

「ビッグエアの選手はみんなダブルコークを飛べる。モーグルには必要ないが、できないことをできるようにしていくことは、自信やモチベーションになる。そういう意味でダブルコークや逆回転(ひねり)に取り組んでいます。できるようになるという成長が、自分の中でうれしいですね」(堀島)

堀島にとってプラス材料になる採点基準の変更

 今季は採点ルールの改正による追い風も感じている。モーグルの採点は「ターン」が60点満点、「スピード」と「エアー(空中技)」が各20点満点。その中で今季から「ターン」の採点基準が変更された。

 従来は

 ・カービングの技術

 ・ひざの吸収と雪面への加圧

 ・上半身の安定

 の3項目の配分が33.3パーセントずつだったが、今季からカービングが40パーセント、ひざと上半身が30パーセントずつになった。

 数年にわたってカービング技術の向上に力を注いできた堀島にとってはプラス材料。「ジャッジクリニックでは、ベーススコアはキングズべリー選手より僕が上になっていたと聞いた。有利なルール改正になったと思う」と語っている。

【次ページ】 「キングズベリーも僕をライバルとして見てくれている」

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#堀島行真
#ミカエル・キングズベリー

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