後半、ポルトがリードしている場面で中島が投入されたが、対面する右SB安西幸輝（前鹿島アントラーズ）へのマークが緩く、ミドルシュートを決められて追いつかれた。すると、試合直後、コンセイソン監督が中島を鬼の形相で叱りつけたのである。

2019年3月のポルティモネンセ戦が“ターニングポイント”だった(c)AFLO

　コンセイソン監督は、攻撃の選手にも守備面での貢献を強く求める。中島が自分の指示に反するプレーでチームを危うくしたと考えて怒りを爆発させたようだった。

「フットボールは技術だけでやるものではない」

　その後も、地元メディアから中島について聞かれると「フットボールは技術だけでやるものではない」と語った。監督は、中島がフットボールに対する考え方を根本的に変えることを求めているのかもしれない。

　前述した通りコンセイソン監督は2019-20シーズン、二冠を達成している。今季も欧州CLのグループステージを突破し、リーグでも1月中旬時点で2位とまずまずである。クラブ内での監督への評価は非常に高い。

　当面、監督がクラブで絶対的な立場に居続けるのであれば、中島はアルアインで成長を遂げ、その後、欧州の他クラブでステップアップを図るのが得策なのかもしれない。いずれにせよ、これからの半年間が中島の今後のキャリアで極めて重要となるのは間違いない。

　中島が復活し、のみならず一段と成長すれば日本代表復帰も見えてくるし、チームにとって重要な選手となることは十分に可能だろう。

　小柄な背番号22の捲土重来を期待したい。