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【極寒のロシアへ】齊藤未月が語るルビン・カザン移籍 決断の奥底に「湘南産」のベルマーレ愛
text by
井川洋一Yoichi Igawa
photograph byGetty Images
posted2021/01/08 11:01
齊藤未月のハードワークは東京五輪世代でも屈指だ。ロシアの地でさらに磨かれるか
「僕、齊藤未月という選手は、湘南で生まれ、僕のプレースタイルや性格、プロで活躍できる武器も、すべてこのクラブで生まれました。この先、ロシアや日本代表など、どこでプレーしても、湘南産であること、湘南生まれの齊藤未月であることは変わりません。湘南でプレーしたこと、湘南で育ったことを胸に、責任をもって、世界で活躍したいと思います」
湘南産の小柄で精悍なファイターは、1月10日に22歳になる。もしかしたら、誕生日はロシア行きの機上で迎えることになるかもしれないという。
我が子に向けるような眼差しで齊藤を長く見守ってきたサポーターは来たるシーズン、寂しさを覚えてしまうかもしれない。そこに見慣れた背番号16の姿がないことに。
でもきっと彼らも理解している。どこへ行っても、齊藤未月の心の一部、いや芯のあたりは、湘南ベルマーレの緑と青に染まっていることを。