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最近はサブでも違和感なし…ポグバ抜きマンUの“ベスト布陣”を考えてみた
text by
粕谷秀樹Hideki Kasuya
photograph byGetty Images
posted2021/01/04 11:02
ポグバはもうユナイテッドの不動の存在ではなくなったのか
また、スペインのスポーツ紙『AS』は、「ライオラとユベントスが接触。ポグバ復帰に関して話し合った」と報じているが、信憑性の高い情報とは考えづらい。なぜならコロナ禍で各クラブの財政が苦しく、冬の市場で大金が動く気配がないからだ。ユベントスが目論んでいるローン移籍は、ユナイテッドが断固として拒否する。一銭の得にもならないビジネスを、受諾するはずがない。
「あの男にかまうだけ時間の無駄だ」
したがって、とりあえず残留、市場活発化後に移籍――が、ポグバとライオラの考え方ではないだろうか。世間の流れを踏まえれば、いまはおとなしくしている方が賢明だ。
「あの男にかまうだけ時間の無駄だ」
オーレ・グンナー・スールシャール監督は、ライオラに対する嫌悪感を露わにしている。
「(ポグバの)ポテンシャルは特大さ」
ライオラの不適切発言後も、指揮官はポグバを信頼している。しかし、どのポジションで起用すれば本来の力を発揮するのか、監督就任後2年が過ぎたいまでも試行錯誤が続いている。
アンカーで起用するのは危険
キープ力を過信し、自陣深めでも細工しようとするため、プレスの餌食になりやすい。アンカーで起用するのは危険だ。2列目中央? ブルーノ・フェルナンデスほどには違いを創れず、4-2-3-1の中盤センターでは守備力に不安がありすぎる。
フランス代表のディディエ・デシャン監督は「ポグバは4-3-3のインサイドハーフが適している」と語っているが、ユナイテッドにはエンゴロ・カンテのような優れたアンカーがいない。ハリー・マグワイアとビクトル・リンデロフは揃って“控えめ”。アンカーの脇に生じるスペースを埋めることなく、最終ラインで迎撃するタイプだ。
とはいえ、インサイドハーフはユナイテッドでも候補として考えられるポジションだ。中盤ダイヤモンド型の頂点にB・フェルナンデス、左にスコット・マクトミネイ、アンカーはフレッジ、そして右インサイドにポグバを置く。ポグバのエリアが狙われた際はフレッジとマクトミネイがスライドすることによって対応。システム上はピンチを防げるはずだ。