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ソン・フンミン&ケインの“最強ホットライン”と2年目モウリーニョの十八番カウンター 好調トッテナムの生命線
posted2020/12/19 17:02
text by
三重野翔大Shodai Mieno
photograph by
Getty Images
今季の行方を占うには早合点だが、それでもトッテナムは今季最も負けてはいけない試合を落としてしまった。
勝ち点25で並ぶ2位リバプールの本拠地・アンフィールドに乗り込んだ一戦。先んじて今節の試合を戦ったチェルシー、レスターが敗れ、アーセナルと引き分けたサウサンプトンが24ポイントでレスターと並び、得失点差で3位に浮上した。
依然として混戦模様の上位争い、そして毎年恒例の過密日程を前にした大一番。首位攻防戦という表現以上に、この試合に勝利することには大きな意味があった。
それだけに「1-2」という結果はスパーズにとってはかなり手痛い。
モウリーニョは明らかに全力を尽くしていた
ジョゼ・モウリーニョがこの一戦のために全てを尽くしたことは、内容からも見て取れた。
トッテナムは右サイドにムサ・シッソコ、左にステェフェン・ベルフワイン、そしてハリー・ケインとソン・フンミンで2トップを組む4-4-2の布陣をベースにし、左サイドバックにはセルヒオ・レギロンに代わってベン・デイビスを起用。レッズの両サイドを警戒し、より堅実的な守備に重点を置いた。
それでもリバプールの攻撃を止めることができなかった。左サイドバックの攻撃参加を警戒して対峙させたシソコはアンドリュー・ロバートソンの抑制剤にはならず。
ピエール・エミル・ホイビェアとジョバンニ・ロチェルソの2枚で挑んだセントラルMFも、相手の中盤3枚に加え、フロント3もたびたび中央に入る流動的な動きを捕まえることができなかった。
ロチェルソに関しては同点弾のアシスト以外大きな見せ場がなかっただけに、シッソコもしくはよりボックス・トゥ・ボックスの動きに長けているタンギ・ヌドンベレの起用のほうが効果があったかもしれない。
結果的に相手の17本のシュートのうち11本が中央エリアから放たれており、中盤をもう少し引き締めたいところだった。