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原巨人“論ずるに値しない連敗”…絶望のスタンド席「お前さんたち、このまま終わっていいのか?」
text by
中溝康隆Yasutaka Nakamizo
photograph byNanae Suzuki
posted2020/11/23 17:02
シリーズ2連敗となった原巨人。Twitterでは「巨人のマスクが気になるみなさん」が話題になったが…
第1戦当日のスポーツ報知では、「国内では新たに2427人の新型コロナウイルス新規感染者が確認され、3日連続で過去最多を更新した」という記事が確認できるが、開催地の京セラドーム大阪は入場方法から感染対策を徹底していた。チケットは一人各試合で1席種2枚限定(1枚または3枚以上の申し込みはできない)。その発券時についてくる入場情報記入券に入場者氏名、電話連絡先、席種、何列何番かの座席情報を記入する。
さらに球場へ着くと、スマホで同じく来場者登録フォームにアクセスして詳細情報を入力後送信。登録完了画面もしくは登録完了メールを係員に提示できるようにしておく。それから内野席入場者用の検温所で熱を計り、「検温完了証」が発行される(しかも第1戦と第2戦で紙の色を変える念の入れようだった)。そのすべてが終わり、ようやく入場列に並ぶことができる。
初戦の国歌演奏後は医療・介護従事者らに感謝と敬意を込めて拍手を送る「クラップ・フォー・ケアラーズ」を実施。観客上限は収容人数の50%で実施され、第1戦は1万6489人、第2戦は1万6333人で日本シリーズの観衆2万人以下は34年ぶりだという。座席でのマスク着用はもちろん、トイレや飲食物購入で席を立つと戻る際に手の消毒が義務づけられ、場内でのビール等のアルコール類販売もない。
大阪だけど…巨人のホームの雰囲気
……と緊迫感溢れる2020年の球場のリアルを手帳に記録しながら、せめて大阪での野球観戦気分を味わおうと売店で串カツとお好み焼き、坂本勇人2000安打達成記念のスーベニアカップ付きレモネードを買う。うん串カツ美味い! 坂本レモネードも800円するだけあっていい味だ! ハイお好み焼き、うっ……冷えてるよ。ゴメン、生地の中が5番丸のバットくらい冷え冷えだよ。なんつって、球場グルメを楽しむはずが暗い気分になっちまう。
でも、京セラドームは限られた条件の中でも、巨人のホームスタジアムの雰囲気は出ていたように思う。外の特設テント「G STORE OSAKA」には長蛇の列ができて、普段は東京ドームで販売されているジャイアンツヘルメットグルメ等も、オレンジ色のチラシが店頭に貼られ場内で購入することができた。スタンドのファン比率も拍手や声援量含め、7対3くらいで巨人ファンが多かったのではないだろうか。今季はコロナ禍で実現しなかったが、例年京セラドームで主催ゲームを開催しているように、関西でもG党は多い(奈良出身の亀井善行レモネードは早々に売り切れていた)。