欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
リバプール“10年無敗”のマージーサイドダービー 首位エバートンに逆襲チャンス到来
posted2020/10/17 11:01
text by
三重野翔大Shodai Mieno
photograph by
Getty Images
Since 1995,
Since 1995,
You haven't won a trophy,
Haven't won a trophy,
Haven't won a trophy,
Since 1995 ――
リバプールファンがマージーサイド・ダービーで必ず歌うチャントだ。歌詞通り「お前たちは1995年からトロフィーがないな!」と、長らくタイトルのないエバートンのことを揶揄するものである。
その1995年のタイトルというのは、94-95シーズンのFAカップ、とその翌シーズンはじめに制したコミュニティシールド。ちなみにリーグタイトルともなれば“Since 1987”だ。80年代はまだ、エバートンがビッグクラブに数えられていた時代だった。
2000年代に入ればマンチェスター・U、アーセナル、チェルシー、リバプールの「ビッグ4」、2010年代はそれにマンチェスター・C、トッテナムを加えた「ビッグ6」の後塵を拝し、プレミアリーグ発足以降の最高成績は04-05シーズンの4位だ。
アンフィールドでエバートンが勝ったのは……
その間にリバプールは2度のCL制覇、昨季はプレミアリーグのタイトルも獲得しているだけに、冒頭のチャントを「同じ街のライバルが、何をやってんだよ!」という想いで歌っている者もいるだろう。
この2クラブにある差は決してタイトルの数だけではない。全公式戦におけるマージーサイド・ダービーでエバートンが最後に勝利したのは2010年の10月17日で、もう丸10年は直接対決で勝てていないのだ。舞台をアンフィールドに限れば最後の勝利は1999年9月で、20年以上も勝てていないことになる。
マージーサイドのライバル関係において、リバプールの圧倒的優勢というのは歴史が物語っているわけだ。