プロ野球やJリーグに並ぶチャンスがある。

──確かに、「強いけれど財務が健全でない」「人件費の割合が身の丈に合っていない」というクラブはあります。

池田　こういう考え方って、今回のコロナ禍があってこそのもののような気がします。普通に経営を引き継いでいたら、本質を深く理解できないまま、ふわ～っとチーム経営が始まっていたかもしれない。コロナ禍があったからこそ色んなことを考え直したり、再構築する時間が生まれたと思います。

島田　私はこういう状況だからこそ、B.LEAGUEがプロ野球やJリーグに並ぶことができるチャンスがあるんじゃないかと考えています。

　これまで8年バスケの世界でビジネスをやってきて、正直「バスケは永遠に野球・サッカーに次ぐ3番手なのだろうか」と思うこともあったんですが、コロナ禍によって今までの常識が一気に覆される可能性が出てきました。

　例えば、入場者数でなく動画視聴者数が新しい人気のバロメーターになったり……。

　そういった考え方から、B.LEAGUEは現在、5G技術などの最先端のテクノロジーを活用した、新しい観戦体験の提供策を模索しています。

小回りの利く新興産業が強みを発揮しやすい。

池田　B.LEAGUEが現在B1の加入条件に挙げている「5000人以上を動員できるアリーナ」も、時代に合わないものになる可能性もありますね。

島田　そういったことも考えられるかもしれません。何にせよ、アゲインストな状況においては、小回りの利く新興産業が強みを発揮しやすい部分もあります。

　まったく新しいアプローチで乗り越えられたら、バスケ界は素晴らしい時代に突入すると思います。燃えますね。

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