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夢は「B3で優勝し、B2昇格を断る」。
島田チェアマン×池田オーナー対談。
posted2020/08/27 10:00
text by
青木美帆Miho Awokie
photograph by
Kiichi Matsumoto
世界中のあらゆる人々に大きな影響を与えた新型コロナウイルスは、当然のようにスポーツビジネス界にも大きな苦境をもたらしている。
収容率50%かつ1試合あたり最大5000人しか観客を入れられず、チーム関係者に陽性者が出れば試合は即中止。スポンサー企業も経営の立て直しに苦戦している……。
しかし、そんな前代未聞の状況だからこそと、バスケットボールを舞台に新しいチャレンジに挑む男たちがいる。
横浜DeNAベイスターズ初代球団社長として、巨額の赤字を抱えていたチームを5年で黒字に導いた池田純氏は、3月7日にB3リーグ所属のプロバスケットボールチーム「さいたまブロンコス」のオーナー兼取締役に就任。
最古参のプロバスケットボールチームの1つでありながら、成績と経営、双方の不振にあえぐブロンコスを、その手腕で生まれ変わらせようとしている。
スポーツビジネス界きっての成功者&異端児。
破産寸前だった千葉ジェッツの経営を立て直し、B.LEAGUE屈指の人気球団へと成長させた島田慎二氏は、7月1日にB.LEAGUE三代目チェアマンに就任した。
B.LEAGUEが開幕した2016年以降、日本のバスケットはかつてないほどの成長を遂げているものの、その市場価値は思ったほどに上がっていない。
島田氏はチェアマン就任当日に、日本バスケットボール協会とB.LEAGUEに関わる全職員に、日本バスケットボールに関わるすべての人間の力を結集し、バスケットの価値を次のフェーズに押し上げていこうと訴えた。
スポーツビジネス界きっての成功者&異端児として、様々なビジネスセミナーや対談で膝を突き合わせてきた両氏が、とうとうバスケットボールというフィールドで共に力をふるうことになった。
先の読めない“ウィズコロナ”の世界で、両氏はバスケットボール界をどのようにデザインしていこうとしているのか──。短い時間ながら、ざっくばらんに語り合ってもらった。