野球のぼせもんBACK NUMBER
陽性判定から試合可否の決定まで。
奮闘のホークス球団、緊張の舞台裏。
text by
田尻耕太郎Kotaro Tajiri
photograph byKyodo News
posted2020/08/06 08:00
試合の中止を告知するPayPayドームの張り紙。突然の事態に多くのファンが混乱した。
NPBのリーダーシップは?
だからといって中止にしろ、早めに判断しろと強く言うつもりはない。プロ野球がどうにかして開幕にこぎつけられたのも、そこに向けて携わった人たちの努力と情熱のおかげだ。そして日々の開催に向けて、今季のペナントレースの完走に向けて熱い想いを持って支えている人たちがいることも分かっている。
その落としどころを、どこか決めてあげないといけない。
今回、ホークス球団から開幕以降最初の新型コロナウイルスの感染者が出たが、それは結果であって、今のご時世を垣間見ればどの球団の誰もが感染しても不思議ではなかった。
今回のホークスの対応は、プロ野球界にとってこれからの指針の1つとなるだろう。
では、NPBは矢面に立って何かアクションを起こしたのか。コミッショナーは何を思い、何をすべきと考えたのか。有事の時こそリーダーシップを発揮すべき立場にあるのではないだろうか。取材をする中で日々新しい情報が出てきて忙殺される中、その疑念だけはどうしても拭えないのだ。