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ついたあだ名は「Mr.信頼」。
遠藤航の評価がドイツで爆上げ中。
posted2020/08/01 11:40
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph by
AFLO
わかりやすさというのはヒットのかかせない要素である。
今シーズン、その活躍がかくも明確に評価された日本人フットボーラーは他にいないかもしれない。
ブンデスリーガの2部から1部への昇格を勝ち取ったシュツットガルトの遠藤航である。
ヒットというのは、2部リーグのチームに所属する選手とは思えないほど話題にあがっていたからだ。
ベルギーのシント・トロイデンからシュツットガルトへレンタル移籍したのは、昨シーズンの開幕後の昨年8月13日のことだった。そこから、初先発の座をつかむのには昨年11月24日のカールスルーエとのダービーを待つ必要があったし、その後には監督交代もあった。
にもかかわらず、累積警告による出場停止の1試合をのぞき、そこから全ての試合に先発した。途中交代は一度もなくフルタイム出場だ。その活躍が認められて、4月28日には完全移籍も実現した。
チーム唯一の2部ベストイレブン。
そんな遠藤に改めてスポットライトが当たったのはシーズン終了後のこと。
老舗スポーツ誌の『キッカー』によるブンデスリーガ2部の年間ベストイレブンに選ばれたのだ。
・キッカーの週間ベストイレブン3回(チームトップタイ)
・MF部門での採点もリーグ全体で4位
・1試合平均採点の3.02点はGKコーベルについでチーム2位(採点は1~6まで0.5点刻みで評価され、1が最高、6が最低の評価となる)
それだけの要素があればこそ、2部で優勝したビーレフェルトが11人中7人を独占したベストイレブンに、シュツットガルトから唯一彼が選ばれたことに異を唱える声はなかった。