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ブンデス再開をドイツ代表GKが語る。
「世界の模範例になることを願う」 

text by

オリビエ・ボサール

オリビエ・ボサールOlivier Bossard

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photograph byPierre Lahalle/L'Equipe

posted2020/07/27 12:00

ブンデス再開をドイツ代表GKが語る。「世界の模範例になることを願う」<Number Web> photograph by Pierre Lahalle/L'Equipe

ドイツ代表GKのケビン・トラップ。PSGでの活躍を、フランクフルトでも再び披露できるか。

「再開を望んでいる他の国々のいい模範例として」

――フィジカルが極度に低下しませんでしたか?

「再開に向けて十分に準備した。練習開始からの5週間は家や練習場でしっかり取り組んだから何の問題もなかった。ドアとか壁とか床とか、利用できるあらゆるものを使ってトレーニングしていた」

――他国に比べてドイツが危機にうまく対処できたのはどうしてですか?

「説明は簡単じゃない。僕にはフランスやイタリア、スペインがドイツよりも酷い理由がよくわからない。ただ、言えるのは、ひとたび問題に真剣に対処したとき、感染者数を増やさないためにあらゆる努力をしたことだ。ひとりひとりが責任を持って、状況改善のために全力を尽くした。今日では店もレストランも開いているしサッカーもまた始まった。感染の可能性があったらそうはいかない」

――ドイツの人たちは再開をどう思っていますか?

「サッカーがまた見られることを喜んでいる人は多い。街を歩いていても、試合がなくて寂しいという声はよく聞いた。

 ただ、まだ時期尚早という人もいる。子供は外でサッカーができないのに、ブンデスリーガが再開したのは理解できないという親も多い。当然の疑問だと思う。

 だが、ブンデスリーガが再開のためのプランを示し政府もそれを認めたならば、プランは適切だったということになる」

――今は世界の目がドイツに集まっていますが。

「その通りで、最初に再開した僕らのリーグは注目を浴びている。再開を望んでいる他の国々のいい模範例となることを願っている」

「ドイツのそれはフランスとは大きく異なっていた」

――外出禁止期間中はどう過ごしましたか?

「ドイツのそれはフランスとは大きく異なっていた。散策もできたし閉じ込められることはなかった。一番違っていたのは、妻(ブラジル人トップモデルのイザベル・グラール)がパリにいるからずっと会っていないことだね」

――あなたは食料を分配したり、マスク製造を支援したりと積極的に活動しましたが、そうしたサポートは大切だと考えていますか?

「いつもスタジアムで僕らをサポートしてくれる人々に対して何かをしたかった。この厳しい時期に、僕らが彼らに何かをしなければならないと思った。マスクに関しては、僕には家で作るための膨大な時間があった。そして時間があれば創造力を発揮できる。規格に合っているかどうかもわからなかったが、考えた末に自分にできることはこれだという結論になったから、SNSでも発信したんだ。家に籠っている間に、本当にいろいろなことができた」

【次ページ】 ピアノ、外国語、料理に挑戦した!

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