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3人の監督が予測困難なJ2を語る。
「我々にはチャンス」「楽しみ」
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byJ.LEAGUE
posted2020/06/27 08:00
サポーターをスタジアムに迎え入れるにはもう少し時間がかかるが、ついにサッカーのある日常が帰ってくる。
秋葉「資金力のないチームにはチャンス」
スケジュールが過密になれば、ケガのリスクが高まる。ドイツ・ブンデスリーガでは、再開直後にしてケガ人が続出した。高木監督がうなずく。
「シーズンのスタートが6月後半から7月というのは、これまでになかったことです。いきなり蒸し暑いコンディションです。それに対して、身体は当然ながら影響されます。いくら戦力が揃ってても、ケガ人が出たら戦力はダウンする。そういう意味での怖さはあります」
コンディション管理については、秋葉監督も細かく配慮している。そのうえで、現状を前向きにとらえる。
「ありとあらゆることに気を配っていきますが、誰も経験したことのないこの状況ですから、我々のように資金力のないチームにはチャンスだと思っています。知恵とアイディアを絞ってピッチ外でも素早く行動できるのは我々のいいところで、コンディショニングでも他チームとの違いを見せられれば」
5つの交代枠をどう使う?
過酷なスケジュールを消化しつつ、戦線離脱者を出さないためには、コロナ禍での新たなルールの活用もポイントになるだろう。交代枠である。
今シーズンは3人から5人に増えた。Jリーグに先立って再開されたヨーロッパ各国リーグでは、3人同時の交代といった采配も見られる。秋葉監督は様々な要素を組み合わせ、想定される状況を整理してきた。
「1試合のなかで5人の交代枠をどう使うのか。5枚すべて使うのか、使わないのか。41試合トータルで、交代枠をどう使うか。スタメンを入れ替えるターンオーバーも含めて、対戦相手がどこなのか、ホームゲームなのか、アウェイゲームなのか。色々なことをシミュレーションしながら戦略を考えています。
ケガ人が出ることも想定すると、チームの総合力が問われるでしょう」