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ネイマールのピークは過ぎたのか?
PSGをCL制覇に導かないと批判必至。
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byGetty Images
posted2020/06/27 18:00
パリの地に戻ったネイマール。他国ビッグクラブが過密日程の中、PSGは国内カップ戦とCLに絞れるだけにチャンスなのだが……。
故障増の中で肉体改造に着手。
近年のネイマールは筋肉量が増えたが、そのため体重も増加し、故障が頻発した。その反省からローザは「筋肉量を減らさないで体重を落とし、より強く、より軽くてしなやかな体に改造することを目指した」と語る。
フィットネスジムでの様々なトレーニングに加えて砂場でのダッシュ、フットバレー、さらにはボールを使ったトレーニングも行なった。
ネイマールは「体調は近年になく良好で、相乗効果でモチベーションも高まった。CLでキャリア最高のプレーを見せる」と意気軒高だ。
PSGに移籍して以降、数々の試練が。
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2017年8月にバルセロナからパリ・サンジェルマンへ移籍して以降、ネイマールは多くの試練に見舞われた。シーズン前半こそ好調だったが、2018年2月末、右足の第五中足骨を折って手術。エースを欠いたPSGは、CLラウンド・オブ16でレアル・マドリーに屈した。
そして6月から7月にかけて行なわれたワールドカップ(W杯)ロシア大会には無理をして出場したが、ベストコンディションではなかった。さらに体調面の不安が再三のシミュレーションとダイビングにつながり、轟々たる非難を浴びた。
2018-19シーズンも前半は好調だったが、2019年1月末、再び右足の第五中足骨を痛めてCLラウンド・オブ16(対マンチェスター・ユナイテッド)2試合を欠場。PSGはまたしても敗退した。
結局フランスリーグでは全38試合中半分に満たない17試合の出場にとどまり、得点は15だった。なお6月にはブラジル代表の強化試合で右足首を故障。母国開催のコパ・アメリカに出場できなかった。
なおシーズン終了後、彼と彼のスタッフがバルセロナへの復帰を画策したが、PSGはそのような我がままを許さなかった。このことは公に知られることとなり、地元メディアとサポーターから痛烈に批判された。