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鹿島が提案する新しい試合観戦方法。
“投げ銭”でクラブもファンも大喜び!?

posted2020/06/19 10:00

 
鹿島が提案する新しい試合観戦方法。“投げ銭”でクラブもファンも大喜び!?<Number Web> photograph by KASHIMA ANTLERS

「鹿ライブ」に登場した河村太朗アナ、中田浩二、曽ケ端準、小笠原満男、柳沢敦。

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池田博一

池田博一Hirokazu Ikeda

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KASHIMA ANTLERS

 鹿島アントラーズの小泉文明代表取締役社長は、コロナ禍における中断期間で実施した数々の企画について、こう語っている。

「基本的に継続できないものは、最初からやらないほうがいいという考えです。この中断期間に試みた施策については、さらにブラッシュアップをしながら継続していければと思っています」

“今だからこそできる企画”というだけでなく、“今後も継続してできる企画”。本当の意味で目指すところは「コロナ後もみんなでできること」というコンセプトが企画の根底に見えてくる。

 2020年2月、新型コロナウイルス感染症の影響でリーグ戦が中断した。7月4日からJ1リーグ再開が決まったものの、無観客でスタートする。その後も、徐々に観客動員を増やしていく流れが確実で、これまで通りの観客動員はまだ先の話となりそうだ。これにより、各クラブは大きな減収を覚悟しなければならなくなった。アントラーズでいえば、年間収入の約30%弱にあたる「入場料収入」と「グッズ収入」において、今季は10億円から20億円単位で減収の可能性が出てきた。

 経営にこれだけマイナスの影響を受ける状況で、クラブは中断期間を漫然と過ごしていたわけではない。「いまだからできることをみんなで」というキャッチフレーズのもと、様々な施策を実現していった。企画数は20以上におよび、今もその施策数は増え続けている。

テクノロジーを活用した新企画「鹿ライブ」。

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、人間の生活や価値観が変化したといわれる。「NEW NORMAL」。スポーツ界においては、スタジアムに人が来られなくても収益を上げられる構造が必要となった。

 そこでアントラーズでは、テクノロジーによる収入補填の仕組みづくりに活路を見出した。デジタルで新たなサッカーの価値を提供し、減収を補っていくという考えだ。

 5月16日、リモートマッチを想定した収益事業のテストとして、スポーツライブエンターテイメントアプリ『Player!』上で「鹿ライブ」を実施した。同日にJリーグ公式YouTubeとNHK BS-1で配信・放送される過去の試合にあわせて、当時試合に出場していたクラブOBや現所属選手など、アントラーズに関わる豪華ゲストが一緒に観戦し、過去の逸話などを交えながら楽しむライブ配信イベントだ。

【次ページ】 ギフティング(投げ銭システム)で新たな観戦方法を。

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