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契約延長ならイニエスタも仲間に?
Jで愛された大物外国人の共通点。
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byNaoki Nishimura/AFLO SPORT
posted2020/05/06 11:50
神戸とイニエスタとの契約期間は2022年1月まで。これからどんなプレーで我々を魅了するのだろうか。
勝利というご馳走を教えてくれた。
<4シーズン>
ジーコ
(鹿島'91~94途 ※住友金属時代含む)
リトバルスキー
(市原'93~94、ブランメル仙台'96~97 ※JFL)
ブッフバルト
(浦和'94途~97)
スキラッチ
(磐田'94~97途)
ジョルジーニョ
(鹿島'95~98)
ドゥンガ
(磐田'95~98)
マグノ・アウベス
(大分'04~05、G大阪'06~07)
フッキ
(川崎'05、'08、札幌'06、東京V'07、'08途)
4シーズン在籍した面々には、Jリーグどころか世界のサッカー史にも名を刻んだレジェンドだらけだ。
ジーコは語るまでもなく、1990年W杯優勝の西ドイツ勢が2人。そのイタリア大会で得点王になったスキラッチ。そして'94年アメリカW杯優勝のセレソンからはドゥンガ、ジョルジーニョ。Jリーグ草創期がいかに華やかで、ジャパンマネーが強かったかも実感させられる。
ドゥンガに“ボランチとは何たるか”を叩きこまれたと福西崇史氏に聞いたことがあるが、今イニエスタがやっている役割を、このビッグネーム達が果たしていたのは誰もが知るところだ。
またイニエスタ含めて彼らビッグネームのほとんどは、各クラブ史において大切なタイトルをもたらしている(ブッフバルトは監督になってからのリーグ制覇だが)。プレーで魅了しつつ、勝利の味が一番のご馳走であることをファンやサポーターに提示したからこそ、今もなお愛される存在なのだろう。
世界へ巣立った怪物フッキ。
対照的に「Jで育ってビッグになった」のがフッキだろう。
18歳で川崎に加入後はジュニーニョらがいる分厚い外国人枠の前に出番が少なかったが、札幌、ヴェルディで過ごしたJ2の2年間で計62ゴール。2008年に川崎に戻ったものの、そこから再びヴェルディに加わると11試合7得点。圧倒的な決定力を見せて有望株が集うポルトへと旅立ち、ブラジル代表へと上りつめた。