欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
イブラはスウェーデンで本格トレ中。
ミランから母国への電撃復帰も?
text by
神尾光臣Mitsuomi Kamio
photograph byGetty Images
posted2020/05/04 20:00
ミランの救世主となるはずだったイブラヒモビッチ。セリエA中断でまさかの電撃移籍再び、となるのか。
ミランとの短期契約を更新するのか。
リチャード・フォン・ユクスキュル会長は、『エクスプレッセン』紙の取材に対して、そう答えている。
もちろん、感染に対してノーマークではない。不特定多数との接触を避けるため練習は非公開で、ハンマルビーの選手ともロッカールームでは一緒にならず、直接グラウンドで会うだけだという。ともかく、イブラヒモビッチは母国でしっかり練習し、再開に備えているようである。
そんな彼に関して、ミラニスタの、そしてイタリアのサッカーファンの関心事は、6月30日までとなっている短期契約を更新するのかどうかということだ。
4月24日、映像配信サービスの『Dplay』のインタビューに応え、本人は将来についてこう言及した。
「契約が残っている。あちらがどう出るかで考えなければならない。まだオフィシャルの決断は下していない。オレはできるだけ長くサッカーを続けたいと思っているけど、先のことまでどうなるかはわからない」
後ろ盾のボバンCFOは去った。
ミランへの7シーズンぶりの復帰にあたり後ろ盾となったズボルニール・ボバンCFOが解任。「イブラヒモビッチもやめるという方向へ傾いているのではないか」というメディアの見方は、既定路線であるかのように報じられた。
イバン・ガジディスCEOはチーム全体のサラリーを抑えた上で若手の育成路線を志向しており、監督として招聘する予定と言われているラルフ・ラングニック氏の構想に入っているかどうかは、まだ分からない。
とはいえ、イブラヒモビッチが現チームに攻撃の柱として定着していることは疑いない。加入前42%に落ち込んでいたチームの勝率は50%に回復。ステファノ・ピオーリ監督も頼りにしており、DFラインからの組み立てを重視する戦術のなかでも「前線のズラタンに早く当てても良い」と選手たちに説いているという。