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小林大悟が語る米サッカーと代表。
「キングカズが目指してるんだから」 

text by

了戒美子

了戒美子Yoshiko Ryokai

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photograph byAFLO

posted2020/04/30 20:30

小林大悟が語る米サッカーと代表。「キングカズが目指してるんだから」<Number Web> photograph by AFLO

アメリカでのプレーもすでに8年目、小林大悟の上昇志向は衰えることを知らない。

しゃべれなくてもボールは出てくる。

――長くプレーできているのは性格的に合ってるからというのもありませんか?

「自分の性格を分析するとそもそも、社交的じゃないんですよ。社交的じゃないというのは、悪く言えば人見知りとかネクラみたいなことになるけど、逆に少ない人と深い付き合いをするタイプなのかなと。

 よく言葉しゃべれないとボールが出てこないとか言いますよね。でもね、そんなことはないと思ってて。別に無理してキャラ変えて、明るく振舞ってボールもらおうなんて全然思わないし。上手ければボールはでてくるっしょって思うんですよね」

――「外国人だって新加入の日本人にはそもそも興味があるんだから、気張らず自然体がいい」って小林選手は以前にも言ってました。

「絶対そうだと思いますよ。しかも一番最初に行ったノルウェーでは、ノルウェー語なんてわからなかったので、必要最低限の情報だけを英語で教えてくれるんですけどね、それでいいなと思って。余計なことが入ってこないから逆にいいと思います。

 最近、『人種差別とかって感じたことある?』っていう話をこっちの人とするんですけど、俺1回も感じたことがないんですよね。言葉がわからないとかもあるかもしれないけれど、別にあんまりそう言う言葉が聞こえてこない。そう捉えてないというか。なんか性格の問題と言ってしまったら終わりだけど、別に個人的に問題点を指摘されるわけじゃないしなぁと思ってしまう」

「甘えが出ちゃうタイプなんですよね」

――それくらいの図太さが、海外で長くやっていく秘訣なんですかね?

「いやー、どうなんでしょう。実は子供の頃は環境が変わるのがすごいいやで、めちゃくちゃメンタル弱くて。地元ではない中学校にサッカーをするために自分で選んで入学したのに、初対面で誰かと話をすることがイヤすぎて電車で吐いたりしてたんですよね。

 でも、慣れちゃえば人間関係もサッカーのパフォーマンスも一気にぐんって伸びるっていうか、居心地がよくなってきたら調子に乗っていくというか。

 でもその後は、慣れてきたら慣れてきたで、このくらいでいいかって甘えが出ちゃうタイプなんですよね。なんか先が見えちゃうんですよ、このくらいやればこのくらいできちゃうというのが」

【次ページ】 長くいた大宮では停滞してしまった。

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