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カーニバルを断り、インフル謝罪。
本田圭佑のプロ意識にブラジル驚嘆。 

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沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

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photograph byAFP/AFLO

posted2020/03/14 11:50

カーニバルを断り、インフル謝罪。本田圭佑のプロ意識にブラジル驚嘆。<Number Web> photograph by AFP/AFLO

現地時間15日に行われる試合でのデビューが期待される本田圭佑。ボタフォゴファンをさらに熱狂させられるか。

チームドクターが異例の会見。

「6日夜から7日にかけて発熱があった。8日には熱が下がり、身体の痛みも消えたが、チーム練習を休んで休養した。今日(9日)、本人が監督に『まだ100%ではない』と伝え、10日のデビューは見送られることになった」と語った。 「念のため病院で検査をしたが、コロナウィルスではない」とも付け加えた。 

  1人の選手が試合に出場するかどうかについて、チームドクターがわざわざ記者会見を開いて説明するのは極めて異例。それほどメディアとファンの本田のデビューへの注目度が高かったのである。 
 
 本田本人も、9日午後、自身のツイッターで、「明日(10日)の試合に出場できなくなり、申し訳ない。インフルエンザで、ここ数日、チーム練習に参加できなかった。チケットを買ってくれたファンに感謝するとともに、こうなったことをお詫びする」とポルトガル語で伝えた。 

 これに対し、大勢のボタフォゴファンが、「早く良くなって、次の試合に備えてくれ」と激励の声を寄せた。それとともに、「プレーできないからと言って謝る選手を初めて見た。素晴らしい男だ」、「これは日本の文化だな。我々とはまるで違う」という賞賛と驚きの声が上がった。 

 その後、本田は順調に回復しており、11日からチーム練習に復帰。ボタフォゴファンは、15日のデビューを心待ちにしている。

ブラジルでは「良き日本人の典型」。

 ブラジルに到着してから1カ月余りの本田の言動と、それに対するブラジル人の反応を見ていて、印象に残った点がある。

 日本では、強気な発言と自己主張の強さから、「典型的な日本人」とは思われていないはずだ。ところが、ブラジルでは、「(欧州クラブと日本代表での実績がありながら)非常に謙虚で、地道に努力する男」、「クラブとファンへの敬意を常に欠かさない男」と思われ、「良き日本人の典型」と受け止められているのだ。

 その一方で、多くのブラジル人が本田にカリスマ性を感じており、この点は日本のファンと共通しているのである。

 はたして、本田圭佑はブラジルでどこまで通用するのか。

 入団会見での充実した表情と気迫に満ちた言葉、そしてその後の順調な調整ぶりを見ると、心身両面でかなり良い状態にあるようだ。VVV(オランダ)やCSKAモスクワ(ロシア)在籍中のようなプレーができれば、ブラジルでも十分に通用するのではないか。

 目の肥えたブラジル人たちに、これだけ期待させるのは大したもの。しかし、もちろん勝負はこれからだ。
 

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