熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
カーニバルを断り、インフル謝罪。
本田圭佑のプロ意識にブラジル驚嘆。
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byAFP/AFLO
posted2020/03/14 11:50
現地時間15日に行われる試合でのデビューが期待される本田圭佑。ボタフォゴファンをさらに熱狂させられるか。
ポルトガル語を学ぶ姿にも好感。
本田について、「彼はいつも最高の準備をする。他の選手のお手本となれる男。ピッチ内外で、チームにとって大きな戦力となる」と語った。
クラブ関係者とは英語でコミュニケーションを取れているが、チームメイトの大半は英語が話せない。そこで、今年末までの契約でありながら、自ら先生を探してポルトガル語の勉強も始めた。
このことも、ファンから好感をもって迎えられた。
本田は、チームの練習試合にトップ下などで出場。チーム戦術を理解し、チームメイトとの連係も高まりつつあった。
デビューへの準備が整いつつあり、選手登録が完了すれば3月1日のリオ州選手権後期開幕戦に出場できそうな状況となった。
リオのカーニバルの招待もあったが。
ただし、ブラジルでは2月最後の週はカーニバルで、すべての社会活動が停止する。
本田には、多くのサンバチームや企業からリオのカーニバルへの招待が舞い込んだ。世界的に有名な巨大イベントをVIP席で堪能する絶好のチャンスだ。しかし、カーニバルのパレードが夜に始まって早朝まで続くと聞き、体調維持を優先して、すべての招待を丁重に断った。
ブラジル人はこのお祭りが大好きで、欧州クラブに在籍していてもこの時期には帰国してカーニバルを楽しむ選手が多い。
しかし、リオにいて、その前後には試合も練習もないのに招待を断ったとあって、メディアとファンから「これぞプロフェッショナル」という驚嘆の声が聞かれた。
結局、2月末までに本田の選手登録が完了せず、3月1日の試合には出場できなかった。