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山田直輝、湘南へ完全移籍した本心。
10番の自覚と、浦和の18番への謝罪。
text by
杉園昌之Masayuki Sugizono
photograph byGetty Images
posted2020/03/10 08:00
今季開幕戦で古巣・浦和からゴールを奪った湘南・山田直輝。志願して得た「10番」を背負って戦いに臨む。
「僕にはまだ伸びしろがある」
リーグ開幕戦は逆転負けを喫したが、今季初ゴールをマーク。高い位置から果敢にプレスをかけ、ボールを持つとすぐさま前を向き、積極的にスルーパスを出した。ピッチで持ち前のアグレッシブな姿勢を貫いていたが、納得はしていない。
「ゴールに直結するパスを狙うだけではなく、通さないといけない。得点に絡むプレーの精度を上げていきたい。僕にはまだ伸びしろがある。もっともっといい選手になれる」
新型コロナウイルスの感染拡大でJリーグが中断するなかも、懸命にトレーニングに打ち込んでいる。冷たい風が吹くなか、練習試合では半袖のユニフォームで河川敷のピッチを走り回り、大きな声を上げて、仲間に指示を飛ばしていた。坂本スポーツダイレクターはピッチ内外で引っ張っていく存在として期待を寄せている。本人も自覚はある。
「今季は1シーズン通して、試合に出ないといけない。使命感を感じています。いまは頭で考えているより、体が先に動いているので」
リーグ再開の日に備えて、きょうも湘南のために妥協なく走り続けている。