オリンピックPRESSBACK NUMBER
女子スケボーは五輪メダル確実!?
なぜ日本人選手はここまで強いのか。
posted2020/01/31 11:30
text by
吉田佳央Yoshio Yoshida
photograph by
Yoshio Yoshida
2020年の東京オリンピックにおいて、メダル獲得の可能性がもっとも高い種目は何か?
こう聞かれたら、関係者の多くは「スケートボードの女子パーク」と答えるだろう。いや、答えざるをえない――と言った方が正しいのかもしれない。
それほどまでに現状の女子パークは世界を舞台にしても強さが際立っているからだ。
では、一体どれほど強いのか。
まずはオリンピックにおけるスケートボード競技を主宰している「WORLD SKATE」の「OLYMPIC WORLD SKATEBOARDING RANKING」(1月13日現在)を例にとって見ていこう。
世界トップ10に4人が名を連ねる女子パーク。
上から順に日本人の名前を探していくと、1位には現在国際大会6連勝中のシンデレラガール、岡本碧優が君臨。そして2位には四十住さくら、7位に中村貴咲、そして9位に開心那がランクインと、世界ランキングの上位10人に4名も名を連ねるという驚くべき結果になっている。他国では6位と10位に2名がランクインしたブラジルが最多であり対抗馬の最右翼と言えるが、それでもこの結果は日本が圧倒的に強いと言わざるをえない。
そこからオリンピックの出場人数枠である20名(このうち4名は世界選手権上位と開削国枠)に範囲を広げてみても、12位に手塚まみ、14位に小川希花がランクインしているのが現状だ。
各国の代表選手の出場枠は最大でも3名までなので、現状では世界ランキングの10位以内に入っていてもオリンピックに出場できないという、全競技を通じても稀に見るハイレベルな戦いが繰り広げられているのである。
それはスケートボードの他種目における日本人選手の順位(2019年11月21日現在)を見ても突出している。
男子パークでは平野歩夢と笹岡建介がそれぞれ26位と30位、女子ストリートでは西村碧莉が3位で織田夢海が11位、男子ストリートでは堀米雄斗が2位で白井空良が4位、それに次ぐ青木勇貴斗が13位と、健闘している種目はあるものの女子パークのそれには敵わない。