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「ごめん、指輪がないんだ」ポーランド人の妻についた“小さな嘘”…フェンシング松山恭助28歳が準備した最高のプロポーズ「彼女の家族に代わって守っていく」
posted2025/11/22 11:01
今夏に結婚を発表した松山恭助(28歳)
text by

田中夕子Yuko Tanaka
photograph by
Hirofumi Kamaya
今夏、結婚を発表したフェンシング男子フルーレ日本代表・松山恭助(28歳)。パリ五輪金メダリストが射止めたお相手は、同じフェンシングのポーランド代表選手だった。国境を越えた二人のラブストーリーを追う【NumberWeb『いい夫婦の日』特別企画アスリート結婚インタビュー 全3回の2回目/第1回、第3回も公開中】
フェンシングも人生も、計画を練るのは得意なほうだ。
松山恭助は小学5年で日本代表に選出されて以降、どんな目標に向けて進むのか、一つ一つプランを描き、それを実現してきた。
当然、結婚に関しても同じだった。これから先の人生を一緒に過ごしていきたいと思う人に出会えた。ただ、相手は異国の地で生まれ育った人だった。
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「彼女も僕も現役選手。この先も競技を続けていくことは彼女もわかってくれているので、『もしも結婚することになったら、私が日本に飛び込む勇気は持っているから』と言ってくれたんです。ちょっと早いんじゃないかとか、僕の中で躊躇する気持ちもあったんですけど、ここまで真剣に思ってくれているなら行かない選択肢はないんじゃないかと考えるようになりました」
のちの妻となるアレクサンドラ・イェグリンスカさん(25歳)は、自分以上にポーランドと日本という距離や文化の違いを越え、家族として人生をスタートさせることに対して積極的だった。

