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ローマ、米大富豪による買収迫る?
それでもロマニスタには不安なし。
text by
弓削高志Takashi Yuge
photograph byGetty Images
posted2020/01/21 11:40
米富豪による買収が迫るローマ。クラブが売りに出されても、それを悲観的に見るロマニスタはいないようだ。
悲嘆にくれるロマニスタはいない。
現在、チームは野戦病院状態だ。右膝前十字靭帯損傷でEURO出場が絶望的になったMFザニオーロや、またもや故障者リスト入りしたMFムヒタリアンなど主力にケガが相次ぎ、フォンセカは戦力のやりくりに苦心する。
1月16日のコッパイタリア・ベスト16ラウンドは3-3-3-1の挑戦的布陣で臨み、パルマを2-0で粉砕した。22日の準々決勝ではユベントスとの対戦が控えている。
確かに、ローマのトップチームはこの12年間タイトルを手にしていない。ただし、プリマベーラからU-15までの育成部門は、現会長が就任した'12年以降、ユース全国リーグの優勝を含め、10個のタイトルを獲っていることは記しておきたい。
パロッタ会長が最後にローマを訪れてから、実に600日近くが過ぎた。
クラブが売りに出されて、悲嘆にくれているロマニスタはいない。大金持ちの買い手が現れるのは、クラブに価値がある証拠だからだ。