全員が「看板」を背負っている。

　青森山田にはAチームを頂点にB、C1、C2、C3とチームがあるが、Aチームはプレミアリーグ、Bチームはプリンスリーグ東北、C1チームは青森県リーグ1部、C2チームは青森県リーグ2部と、それぞれのカテゴリーがリーグ戦に所属している（C3は所属リーグがないため、遠征などで多くの試合をこなしている）。

　柴崎、郷家、檀崎が背負ってきた10番を引き継ぎ、キャプテンの重責を担う武田はこう話す。

「青森山田という看板を背負って戦っている以上、どのカテゴリーでも勝ちたいですし、どのカテゴリーでも『絶対に下のリーグに落としてはならない』という覚悟を持って取り組めていると思います」

　武田もまた仙台市出身。「小学校の時から青森山田で選手権を優勝してプロになると覚悟を決めていた」と、仙台ジュニアから青森山田中に入学してきた。

「Aチームにも入れなかった仲間もいますが、彼らは最後まで残ってサッカーに打ち込んでいる。Aチームに絡めなくても、入学時と変わらぬ覚悟を持って日々に臨んでいるのは物凄く伝わるし、それぞれのリーグで青森山田の看板を背負って戦っている。どのカテゴリーであっても一生懸命にやる素晴らしい環境だと思います」

Aチームが降格すれば、すべて落ちる。

　ユース年代のサッカーのルールとして、同じチームが同じカテゴリーのリーグに所属することができない。つまり仮にAチームが所属リーグから降格すると、それぞれの結果に関わらず、すべてのカテゴリーの所属リーグが1つ降格してしまう。青森山田で言えば、Aチームがプレミアリーグからプリンスリーグ東北に降格すると、自動的にBチームは県1部リーグに、C1チームが県2部リーグに落ちていく。たとえAチームが降格しなくてもBチームがプリンスリーグ東北から降格すれば、当然C1チームは県2部リーグへ降格となる。

　トップチームは9年間プレミアリーグで結果を出し続け、前述の通り、今季は2度目の優勝を手にした。Bチームはプリンスリーグ東北で一昨年以来となる2度目の優勝。昨年、県1部リーグを優勝したC1チームは2位、C2チームは県2部リーグで優勝した。

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