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高津新監督も期待する即戦力右腕。
ヤクルト2位吉田大喜は何がすごい?
text by
永田遼太郎Ryotaro Nagata
photograph byKyodo News
posted2019/12/05 08:00
ヤクルト・高津臣吾新監督とがっちり握手するドラフト2位吉田大喜(中央)。ドラ1奥川らと共に大きな期待を背負う。
重きを置いた体幹強化。
体の機能性が高いのなら、あとは肉付けだ。
大学に入ってからは体幹強化に重きを置き、自分の力をよりボールに伝えられるように努力した。
「体が小さいからこそ、出来るだけ力のロスがないように意識してやって来ましたし、常にキャッチャーにしっかり力を届けられるようにしてきました。それが今に繋がっているのかなと思います」
昨年のオフにはチューブを使用したトレーニングで右の股関節の機能性を高め、球速および球威が高まった。今秋のドラフトで東京ヤクルトから2位指名という高い評価を受けたのもその辺りの成長が大きい。
神宮のマウンドと相性良し。
吉田が続ける。
「昨年の秋までは片足になったときに踵重心になることが多くて体が開いていました。そこでつま先の方で(地面を)噛むようなイメージで投げるようにしたんですけど、そうしたら自然と左足を上げるのが遅くなった感じで今のフォームに行きついたんです」
前出の日米大学野球の第5戦では、8回表から登板するとアリカ・ウィリアムズをアウトコース145キロのストレートでセカンドフライに打ち取ると、左打者のルーク・ワデルに対してはインコースに147キロのストレートを投げ切ってセカンドゴロに打ち取った。
ちなみにこのとき投げたのはヤクルトの本拠地である神宮球場。マウンドとの相性も抜群で、その点でも期待が高まる。