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異例の投手転向、プレミア12で自信。
オリックス張奕「来季は10勝が目標」。

posted2019/12/05 11:40

 
異例の投手転向、プレミア12で自信。オリックス張奕「来季は10勝が目標」。<Number Web> photograph by Kyodo News

今季は5月に支配下登録され、8試合で2勝4敗、防御率5.93。プレミア12では台湾のエースとして活躍した。

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米虫紀子

米虫紀子Noriko Yonemushi

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Kyodo News

「お、台湾のスーパースター」

 大阪市舞洲にあるオリックスの球団施設で自主トレをしていた張奕(ちょう・やく)を、捕手の山崎勝己がこう茶化した。

 大げさでなく、台湾で張は一躍、注目を浴びるようになった。11月に行われたプレミア12がきっかけだ。

 今年初めて台湾代表に選出され、プレミア12では2試合に先発登板。ベネズエラ戦で7回、韓国戦で6回2/3を投げ、計13回2/3を無失点に抑えて2勝を挙げた。優勝した日本の投手陣を抑えて先発投手部門のベストナインに選ばれ、最優秀防御率、最高勝率と投手三冠に輝いた。

「とにかく自分の100%に近いパフォーマンスを出すために、必死にやっていただけ。まさかこういう結果になろうとは思わなかった。自分でもびっくりしました」

 少し日本を離れていたせいか、心持ちたどたどしくなった日本語でこう話した。

雄星の姿に憧れ「甲子園に出たい」。

 中学生の頃、張は台湾で放送されている日本の高校野球の試合を観て、特に花巻東高のエースだった菊池雄星(シアトル・マリナーズ)に憧れ、「自分も甲子園に出たい」と思うようになった。

 そこで、いとこの陽岱鋼(巨人)の出身校でもある福岡第一高に入学し、日本での野球生活が始まった。甲子園出場はかなわなかったが、日本で大学に進学し、プロを目指した。

 高校では投手も経験したが、日本経済大では野手に専念。2016年のドラフト育成1巡目で指名され、外野手としてオリックスに入団した。

 ただ、高い身体能力は評価されたが、1年目はファームで打率が1割に届かず、2年目も1本が出ずに苦しんでいた。

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