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プレミア12、日本の4番・鈴木誠也。
爆発的な数字と驚異的な“対応力”。
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byKYODO
posted2019/11/08 12:10
プレミア12オープニングラウンド台湾戦の3回、2ランを放ちチームメートとタッチを交わす鈴木。
世界一奪取の戦いの第2幕へ。
オープニングラウンド3試合を無敗で突破した日本代表は、9日には帰国して11日に開幕するスーパーラウンドで世界一奪取の戦いの第2幕へと突入する。
「もちろん全部勝つつもりで試合に臨みたいですし、日本でやるということで応援もすごいと思います。モチベーションを上げて1試合、1試合を戦っていきたいと思います」
オープニングラウンド初戦のベネズエラ戦では先発のフェリックス・ドゥブロン投手のカットボールなど動くボールにてこずって2三振を喫した。
スーパーラウンドで対戦する米国代表は今季、トロント・ブルージェイズでプレーしたクレイトン・リチャード投手などのベテランのメジャー組に3A、2Aで投げているプロスペクトの若手選手なども入った混成チーム。また予選A組をトップ通過したメキシコ代表も3A、2Aでプレーする投手に地元のメキシカンリーグの選手を加えたチームで、いずれも独特の動くボールを武器にした投手が揃っている。
オープニングラウンドで4番への1次テストを突破した鈴木にとっては、次なるスーパーラウンドが東京五輪の4番への最終テストとなる。ベネズエラ戦でも打席を重ねるごとに足の上げ方を微調整して、日本にはない相手投手のタイミングに対応。結果的には驚異的な数字につなげる力をみせた。
スーパーラウンドではその対応力の高さをどこまで見せて、相手投手を打ち崩せるかの勝負になるだろう。
プレミアから五輪へ。「プレミア12」スーパーラウンドは、世界一奪回だけではなく「日本の4番」が決まる大事な戦いともなる。