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南野拓実のゴールへの情熱は不変。
相手がリバプールでもモンゴルでも。 

text by

ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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photograph byTsutomu Takasu

posted2019/10/13 11:50

南野拓実のゴールへの情熱は不変。相手がリバプールでもモンゴルでも。<Number Web> photograph by Tsutomu Takasu

自分のチームでゴールを決める選手を、監督は決して忘れない。森保監督にとっては、南野拓実が筆頭である。

「めちゃくちゃ大事だと思います!」

 それでも南野のモチベーションが落ちる気配はなかった。彼はまだW杯に出場していない。モンゴル戦のあともこう話していたくらいだ。

「チームをけん引していこうという気持ちよりは、今日も結果を残して、W杯でのサバイバルに勝ち残れるように。あとはこの試合にしっかり勝って、次にポイントを稼げるようにということしか考えていなかったです」

 すでに2度、3度とW杯を経験しているような選手に比べて、代表チームで大きなものを成し遂げたいという野心は強い。

 ただ、それだけではないものを彼は持っている。

 力の劣る相手からのゴールは価値が低いと思われがちだ。しかし、攻撃的なポジションの選手にとって、どんなシチュエーションや相手からでもゴールを決め続けることに意味はあるのではと問うと、力強く彼は答えた。

「もう、めちゃくちゃ大事だと思います! それが選手の自信になるし。どんな相手でもどん欲にゴールにむかっていく選手じゃないと、どんな相手にもゴールはできないと思うので。それを続けていければいいなと思っています」

ヨーロッパで変わったわけではない。

 南野はCLでゴールを決めた8人目の日本人であり、今回の代表選手ではただ1人の選手である。

 それでもなお、モンゴルのような相手からもどん欲にゴールを狙っていける。生涯を通じて多くの得点を決める選手というのは、ゴールへの情熱を絶やさない選手なのだろう。

 森保監督が就任して以降の代表チームでもっとも多くのゴールを決めている南野は、これまでも何度もたずねられてきた。

「〇〇の部分はヨーロッパにいって成長した部分ではないですか?」
「●●はヨーロッパに行く前にはなかったものではないですか?」

 質問した相手の気分を害さないように配慮しながら、多くの場合、南野はこう答えていた。ヨーロッパにいって急激に成長したり、変わったりしたわけではない、と。

【次ページ】 森保監督との相性も良好。

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