球体とリズムBACK NUMBER
メッシ、イニエスタ以上の宝石!?
ペップが惚れるマンCフォーデン。
text by
井川洋一Yoichi Igawa
photograph byGetty Images
posted2019/07/29 11:30
シティの下部組織出身のフォーデン(右)。グアルディオラが手塩にかけて育てるのだろう。
未来のシンボルだけは育てたい。
今夏もドイツの有力クラブがフォーデンを期限付きで迎えたがっていると報じられたが、シティは断固として拒否。ここ2年の間に、ジェイドン・サンチョ(ドルトムントへ)やブラヒム・ディアス(レアル・マドリーへ)といったユース出身の俊英は出場機会を求めて移籍していったが、未来のシンボルだけは手元でじっくりと育てていくつもりのようだ。
試合後のミックスゾーンで声をかけても、フォーデンは挨拶を返しただけで、彼の証言は得られなかった。けれど、きっとこう思っているはずだ。どんなクラブでコンスタントに試合に出るよりも、グアルディオラ監督のもとで研鑽を積むことのほうが、自分にとって有益だと。
「フィルがなるべき姿になるように、私は最大限のサポートをしているし、それは彼も理解している。間違いなく、我々はそこに到達する」
世界のトップ中のトップレベルを間近で見てきた現代随一の指揮官は、姿勢の良い左利きの異才について、そう太鼓判を押した。