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選手権得点王・染野唯月が鹿島へ。
常勝軍団を作るスカウトの柔軟な目。 

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安藤隆人

安藤隆人Takahito Ando

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photograph byTakahito Ando

posted2019/07/04 17:30

選手権得点王・染野唯月が鹿島へ。常勝軍団を作るスカウトの柔軟な目。<Number Web> photograph by Takahito Ando

鹿島アントラーズ入団が発表された尚志高校3年・染野唯月。安部裕葵ら主軸の海外移籍も取り沙汰される中、背負う期待は大きい。

染野の覚醒と鹿島の補強ポイント。

 興梠慎三、大迫勇也、金崎夢生といったポイントゲッターが抜け、鈴木も怪我を抱えているこの状況で、点が取れるストライカーは鹿島にとって喉から手が出るほど欲しい人材だった。そして人材の年齢的な配置もチームの継続的強化の重要な項目で、鈴木よりも年齢が下のFWの層は薄かった。

 そこでまず、即戦力として法政大学3年生の上田綺世を獲得(2021年シーズンからの加入内定)。20代前半の選手が加わったことで、次は10代のストライカーの獲得が最重要事項になった。

 つまり、染野の覚醒と鹿島の補強ポイントが見事に重なり、一度突き放されてしまった鹿島との縁が引き寄せる形で、今回の内定が決まったのだった。

「将来的には上田綺世と2トップを」

「僕の中には『アントラーズ=常勝軍団』というのが中学時代に刷り込まれています。ジュニアからジュニアユースに上がって、僕もアントラーズの一員としての誇りを持っていたし、『このユニフォームを着れることに責任を持ってプレーしろ』と常に言われていたので、重みは分かっているつもりです。

 今、改めて鹿島でプロになってみて、あの言葉を思い返したときにその重さを再認識していますし、この気持ちがあるからこそ、アントラーズで自分が成長できると思っています」

 3年ぶりに胸に刻まれたアントラーズスピリットに椎本氏も大きな期待を寄せる。

「今すぐではないですが、将来的には上田綺世と2トップを組んでもらいたい。綺世はゴール前で裏を狙うタイプで、唯月はボールを収めることができて、パスも出せる選手。この組み合わせはかなり面白いと思う」

 クラブの大きな期待を背に受けて、染野唯月は大きな一歩を踏み出した。

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