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駒野友一が今治で脱いだ2つの殻。
チームの「怒り役」と、料理男子。
text by
石倉利英Toshihide Ishikura
photograph byToshihide Ishikura
posted2019/06/15 11:00
本拠地のピッチを前に笑顔で撮影に応じてくれた駒野友一。37歳、今治の地で今もなお健在だ。
片道6時間のバス移動にも慣れて。
6月2日の第9節、FC今治はアウェーでヴェルスパ大分に1-0で勝ち、3試合ぶりの勝利を挙げた。さらに6月9日の第10節は、アウェーでヴィアティン三重を2-1で下し、今季2度目の連勝で4位まで浮上。ミーティング効果ばかりではないだろうが、それを機に、チームは上昇気流に乗りつつある。
大分への移動にはバスとフェリーを乗り継ぎ、三重までは片道6時間のバス移動だった。アウェーへの移動で船に乗るのも、6時間もバスに揺られるのも初めて。プレーしたことがないスタジアムが多く、観客は少ない。
それでも「ギャップを感じる部分もありますが、慣れてきました。いろいろなところに行けると思えば、それも新鮮です」と語る表情は明るい。
7月で38歳。FC今治とともにJFLからJ3、J2、さらにJ1へと階段を上っていくことが、キャリア終盤の使命だと感じている。
「そのために今治に来ました。目標に向けて、まずは自分がこれだけできるということを、プレーで周りの選手に証明しなければいけない。それにプラスして、周りにアドバイスしたりしながら、強いチームを作っていきたいです」
ところで、最後に気になった。料理の腕前は上がったのだろうか?
「最近ハンバーグを作ったら、固まらなくてボロボロになったんです。嫁さんに『どうしよう?』と電話したら、『そのまま崩して、そぼろにすれば大丈夫』と言われたので、そうやって食べましたよ。
三色丼を作ったときも、炒り卵と、ほうれん草のおひたしは上手にできたんですけど、鶏肉のそぼろを焼き過ぎてしまったので、カチカチのものを食べました。そういう失敗はあるけど、自分で作っていると、栄養のこともあらためて意識するし、楽しいですね。37歳にして、まだ勉強しています!」